1月11日 (水)  第10ステージ  イキケ→アリカ
リエゾン : 317㎞
SS :  377㎞  

アリカの最速パイロットは、バレダとローマ
Km35で足をケガしたにもかかわらず、本日第10ステージで存分に才能ぶりを発揮し、SSを制したバレダ。ダカール・ラリーで初めのステージ優勝。デプレはかろうじて総合順位、わずか21秒差で依然リーダーのイスをキープ。オート部門では、ローマがSS優勝、今大会3度目。ペテランセルはゴードンの失敗、ホロヴィッツのメカ・トラブルにより、総合4位から2位に浮上した。

今大会、モト部門でいきなり頭角を現した若いスペインライダー、ホアン・バレダ。3回のSSでトップ5に入り、彼のポテンシャルを見せていたが、今日ついに第10ステージでSS優勝した。痛みに耐えながらのゴールだった。彼はSSのkm35で足をケガし、それでも走り切って、速いだけではなく、トップライダーとしての資質もあることを示した。

SSゴールをバレダはマルク・コーマに1’32”の差、シリル・デプレに3’39”の差で通過した。これまで繰り広げていたコーマとデプレの激しい争いは本日も続いた。デプレはトップ走者なのでレースは不利、それをコーマが上手くコントロールした。結果、コーマが2’07”差でライバルに勝った。総合タイムではデプレがトップのまま、コーマとの差は21秒。

そして、二人の後方でも順位をめぐって戦いは続く。エルダー・ロドリゲスが本日SS4位、ジョーディ・ヴィラドムスがSS5位。ヴィラドムスは、同国人パウロ・ゴンサルヴェスが転倒したのを助け、タイムを落とし、総合タイムでロドリゲスとの差は32’56”となってしまった。ゴンサルヴェスはトップとの差19’23”でSSを終了し、総合7位に下がった。

オート部門ではロビー・ゴードンが失敗!トップでスタートしたゴードンとペテランセルはスタート直後からものすごいドュエルを始めた。二人は何度も走る順位が入れ替わった。しかし、ゴール手前、ゴードンがペテランセルを追い越した時、ギャップに突っ込んで、クルマのフロント左を激しくぶつけ、ペテランセルに勝利への道を譲ることになってしまった。その後ろを淡々とマイペースで走るホアン・ナニ・ローマ、二人のバトルをよそに、ベストタイムでゴール、本日のSS優勝となった。彼はダカール・ラリー通算5度目の優勝。

総合順位では、ローマはゴードンの失敗が恩恵をもたらし、総合順位2位に浮上した。総合トップのステファン・ペテランセルと19’05”、総合3位はロビー・ゴードン、19’51”差。昨日まで総合2位にいたクリストフ・ホロヴィッツはkm50でパワー・ステアリングの故障により後退した。

一方、ロビー・ゴードンに大きな問題が発生したことも伝えておこう。本日オートのオフィシャルからコミュニケが発表になった。内容は: 「第9ステージのゴール後、車検担当官はゼッケン303(ロビー・ゴードン)のクルマが、車両レギュレーション1P条、3P条に適合していないことを確認した。それにより、ゼッケン303はレースから除名となる。この失格の措置に対しロビー・ゴードンは上訴、現在上訴が保留のまま、ゼッケン303はレースを続行している。」

クワッド部門では、このところの毎日のレースとあまり変化はなかった。トップはパトロネッリ兄弟ではなかったが、3人のアルゼンチンの一人、トーマス・マフェイがトップ・タイムでSS優勝。弟マルコスがSS2位、12’56”の差、兄アレヒャンドロがSS3位13’26”の差。
総合順位でも、相変わらずアレヒャンドロ・パトロネッリがトップで弟マルコスと1時間20分近いタイム差が開いている。弟マルコスとマフェイはわずか17’17”の差で2位を争う。ただし、総合4位のイグナシオ・カサレは4h15’、セルジオ・ラフエンテは6h36’の差が開いているので、この後の大きな順位交代はなさそうだ。

カミヨン部門では、アルチュール・アルダヴィシュスが今大会初めてのステージ優勝。何よりもKamazのカミヨンの今大会初めての優勝だ。SS2位はチーム・メイトのアンドレイ・カルギノフ、2’18”差。ライバル、Ivecoチームのデ・ローイとスティシーの、SS序盤のナビゲーション・ミスが恩恵をもたらした。総合タイムではジェラルド・デ・ローイがリーダーをキープ、2位のハンス・スティシーに59’27”の差。アルチュール・アルダヴィシュスは2位にわずか4’50”縮めたにすぎなかった。

EN – The stage summary – Stage 10 (Iquique – Arica) – 2012/01/11

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