ダカールラリーとは
ダカールラリーはさまざまな情熱が交わる交差点。まぎれもないモータースポーツでありながら、途方もないスケールの、世界でもユニークなヒューマン・アドベンチャーである。ダカールラリーを紐解いてみると、そこにはひとりひとりのパフォーマンス、苦難を乗り越えた歴史が息づき、人とクルマの感動の話だということがわかる。
それゆえ、これほどのダカールラリーに惹きつけられた人がいるのだ。だからこそ、ダカールラリーのキャラバンでは、人と人とが助け合っているのだ。
単なるスピードレースではないモータースポーツ
これは、単なるスピードを競うだけのレースではない。ここでは、オフロードのナビゲーション能力と岩のように強固な耐久性が求められる。さらにエンデュランスも不可欠、些細なミスがとんでもなく高くつくことがあるからだ。
これに加えて、ダカールラリーは過酷な肉体的要求、非常に高度なドライビングテクニックも要求される。それゆえ30年もの間、様々なスポーツのヒーローたちのこころを揺さぶってきた。
アリ・バタネンは元WRCチャンピョン、シリル・デプレは元エンデューロ・チャンピョン、リュック・アルファンはスキーのチャンピョン、ロビー・ゴードンはアメリカのNascarチャンピョン、イワン・ミューラー、カルロス・サインツ、キャロル・モンティエ、ゲラン・シッシェリ・・・・、数多くの元チャンピョンらが新地での優勝を狙う。
とてつもないヒューマン・アドベンチャー
登山家やヨットマンたちが山や海を求めるように、冒険者たちは壮大な大自然を求める。ダカールラリーに参加するということは、ある意味エベレストに上る、あるいはヨットや手漕ぎボートで世界一周をすることに似ている。ゴールのポディウムに登ることは、時には人生をかけた、挑戦の証だからだ。
誰にも止めることのできない欲望、頭がおかしいと思われそうな夢、そんなものにこだわって人生をかけているのがダカールラリースト。ダカールラリーでは言葉が違っても、気持ちは同じ、向いている方向も同じ。
国際的遊牧民は世界の砂漠へ
アフリカで生まれ、アフリカでレジェンドを築き、常に未踏の地を開拓するダカールラリーの人々は遊牧民。ダカールラリーはこれまで30年競技者たちを、ファンを惹きつけてきたアフリカを離れ、今年、矛先を変えて、新大陸へと乗り出す。世界の砂漠を開拓しに・・・。