1月4日 (水)  第4ステージ  サンファン→チレシト
リエゾン : 424㎞
SS :  326 ㎞

コーマ、ほんの僅かのタイム・アップ、ペテランセル、にわかに実力発揮
タイトル保持者、コーマが通算18回目のSS優勝。しかし、総合順位でトップになるにはもう少し待たなくてはならなさそう。シリル・デプレとのタイムに、2分あまり縮めただけで、まだ8’10”の差がある。一方オート部門、ステファン・ペテランセルが通算58回目のSS優勝。カミヨンはローイがSSを制し、Ivecoチームが1,2,3フィニッシュ。

世界一の美女も、彼女の持てるものしか他の人に与えられないと世に言われるが、マルク・コーマも同じ問題にぶつかると見える。総合順位トップの、デプレ打倒のミッションを果たそうとする時には特に。過去わずかな10分あまりのタイムを覆そうと何度トライしたことか。本日6番目のスタート、前を行くライダーらの巻き上げる砂埃をものともせず、137kmの間にロドリゲス、ゴンサルベス、ヴェルホーヴェンを追い越した。CP1で1’51”、CP2で3’49”、しかし最終的にSSゴールでタイムを縮めることができたのは2’02”。

二人のKTMオフィシャルのトップライダーの後方、他のライダー達はその力の差を見せつけられたかのよう。レース4日目にして既に30分あまりのタイム差ができてしまった。中ではフランス・ヴェルホーヴェンが今日は最も速く、途中電気系トラブルでストップ、タイム・ロスしたにもかかわらず、8’26”差で3位につけた。SS4位のエルダー・ロドリゲスはトップ2人の小さなミスで漁夫の利、総合順位が3番目についた。しかしそれでもトップと26’48”の差がある。Yamahaチームのリーダー、ダヴィッド・キャストゥはSS初番でナビゲーション・ミス。フランシスコ・ロペスも同じくナビゲーション・ミスで10分余りタイム・ロスした。

オート部門ではステファン・ペテランセルがSSを制し、パトロンの腕前を示した。チレシトのゴールで2番手の競技者に5’41”ものタイム差を付けた。チームX-Raid 以外では、ジニエリ・ド・ヴィリエが際立った働きをした。これまで、ダカール・ラリー8回エントリーしたうち、7回完走、すべてトップ7入りという、コンスタントな走りを見せている。そして、今大会では、2009年大会のように、できるだけミスをしない走りでポディウムを狙おうとしているようだ。ド・ヴィリエが初めて乗るToyotaのピックアップが、ポディウムへの約束を果たすのを見せてくれるかどうか。オーランド・テラノヴァも今日、同じToyotaのピックアップでSS2位につけている。

レース始まったばかりのHummerのイメージを覆すのに充分な今日の走り、ナセル・アルアティヤはkm137,km252のCP1,CP2でトップ・タイムで通過、Hummerのパフォーマンスを充分示した。しかし、km288でナセル・アルアティヤは泥の中にはまり、13分もタイム・ロスしてしまう。結果、ステファン・ペテランセルと総合タイムで30分以上の開きができてしまった。チーム・メイトのロビー・ゴードンは、スタートする時総合2位につけていたが、本日のSSで後退。一連のタイヤのパンクで、18分もタイム・ロスしてしまった。

クワッド部門では、アルゼンチン勢がトップ5のうちの4人を占め、大きな活躍を見せた一日だった。SS優勝はトーマス・マフェイ、2,3位をパトロネッリ兄弟が押さえ、5位に若いルカス・ボネットが入った。総合順位ではトーマス・マフェイがトップ、2位はアレヒャンドロ・パトロネッリ2’52”差、3位はマルコス・パトロネッリ、6’10”の差で。

カミヨン部門では、ジェラルド・デ・ローイが通算3度のSS優勝。SS2位はハンス・スティシー、1’30″差、SS3位ミキ・ヴィアシォン1’43″の差。1,2,3とIvecoチームの嬉しいゴールとなった。SS4位のアレス・ロプライスとは20分以上もの差が付いている。
一方総合順位ではアルダヴィシュスが依然としてトップのまま、総合2位のジェラルド・デ・ローイと28秒、総合3,4位のハンス・スティシー、ミキ・ヴィアシォンらとわずか1分50秒あまりのタイム差だ。

EN – The stage summary – Stage 4 (San Juan – Chilecito) – 2012/01/04

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