本日、パリでダカール・ラリー2016の記者発表が行われた。
南米で8度目の大会となるダカール・ラリー2016は、いつも通過コースとなる地域が悲惨な洪水の被害にあったチリが外されることとなった。
そして、ペルーのリマからボリビアを通過、アルゼンチンのロサリオのゴールまで、初めてのコースをとる。
 
2016年大会での目玉は、アンデス山脈。最初のペルーのコースは主にデューンの中で競技が行われ、その後海と山の間の長い砂地を抜けると、ボリビアの山岳部へとステージを移す。ダカール・ラリーがボリビアに入るのは次大会で3度目になるが、まったく初めてのコース取りだ。過去2会は、1地点への往復だけだったが、次回はアルティプラノ(周氷河環境下で平坦化された地形)の中、国土を横断し、チチカカ湖のビバークが組み込まれる。
肉体的・技術的な高地への適応能力が求められる。最後、アルゼンチンでは、山岳部から平地に向かう中のエンデュランスの競技だ。
 
ダカール・シリーズは、
・デサフィオ・インカ :第38回ダカール・ラリー2016のスタート地でもあるリマがスタートで、4か月前に実施される。イカ砂丘など、次のダカール・ラリーでも使われるコースを含み3日間の競技で、ダカール・ラリー2016の前哨戦ともなる大会。9月10日~13日
・デサフィオ・ガラニ (パラグアイ) 7月20日~26日
・デサフィオ・ルータ40 (アルゼンチン) 5月17日~23日
 

2016年大会のコース:3つのアクトの挑戦

 
アクトI : あらゆる路面
2012,13大会では、多くの競技者にとってペルーは初体験の場だった。イカの延々と連なる広大なデューン、サハラ砂漠を思い起こさせるようなピスコ地方。そして2016年大会はまさにそこが競技の場となる。最初のステージから砂との闘いが始まる。
 
アクトII : 高地
次大会では、ボリビアへは行って帰って来るだけではない、滞在する。アルティプラノ(周氷河環境下で平坦化された地形)にたどり着くまで、3~4000メートルの山を登らなければならない。この二つ目の要素は、既に競技者らが体験したように、天気や大気条件で大きく左右される。ドライバーの技術・体力がこれまで以上に求められることになるだろう。
 
アクトIII : リオ・パラナに向かう
アルゼンチンのステージではいつもサプライズに富んでおり、何が起こるかわからない。スリップしやすく、カーブの多い路面、いきなり穴。そのような中、岩などにぶつかったり転倒したりと車へのダメージを受け、大きく順位を落としたりする。強靭な精神力と忍耐力、日々淡々と走り続けた者が、ロサリオのゴールまで走り抜くことができる。パラナ川(Rio Paraná)ののどかな河岸の雰囲気がゴール後の競技者らを迎えてくれるだろう。
 

三つの通過国、ペルー、ボリビア、アルゼンチン
再びビバーク地となるリマ、サルタ、ロサリオ

 
リマ
ペルーの首都、1,000万人の住民を持つ、南米で5番目の都市。1535年に町が設立、1991年に旧市街などがユネスコの世界遺産に認定された。2012年大会では、プラザ・デ・アルマスのポディウムで百万人もの壮大な歓迎を受けたことが記憶に新しい。2013年大会デマグダレナの海岸で車検、Chrillosのポディウムでスタートセレモニーを行った。来る1月3日も、この地での再会となる。
 
サルタ
アンデス山脈のふもと、サルタは地元の交易の中心地だった。ベルグラーノ将軍が独立に招いた土地でもある。今ではアンデスの登山者の拠点となっている。ダカール・ラリーの競技者は、ここで休息日を迎える。
 
ロサリオ
パラナ川河口近くに1812年、マヌエル・ベルグラーノ将軍によって町が設立して以来、ブエノス・アイレスとコルドバの中間地点として栄えてきた。アルゼンチンで2番目の都市。かのエルネスト・ゲバラが、“チェ”になるかなり前、ここロサリオで生まれ、乳児期を過ごした。さらに、リオネル・メッシもここロサリオで工場労働者の父とパートタイムの清掃員の母の元に生まれ、少年期に地元のクラブ、ニューウェルス・オールドボーイズに籍を置いていたことがある。ダカール・ラリーでは、2014年大会でビバーク地となった。2016年大会ではゴール地となって、競技者がこの地を目指す。
 

DAKAR 2016 : 日程

 
ダカール・ツアー 予定
・ 2015/4/23 : ペルー
・ 2015/4/24 : ボリビア
・ 2015/4/28 : アルゼンチン
・ 2015/5/06 : オランダ
・ 2015/5/19 : ベルギー
・ 2015/5/22 : ポーランド
・ 2015/6/05 : メキシコ
 
ダカール・ラリー2016 日程
・ 2015/5/15  エントリー受付開始
・ 2015/7/15  モト&クワッド部門エントリー受付〆切
・ 2015/9/18  パリにてヨーロッパの新人競技者研修会 
・ 2015/11/1  エントリー受付け〆切
・ 2015/11    南米の新人競技者研修会 
・ 2015/11/18  パリにてコース詳細発表、シード選手紹介
・ 2015/11末  ヨーロッパからの車両の乗船 
・ 2015/12末  ヨーロッパからの車両の船がリマに到着
・ 2016/1/1&2  リマにて車検・書類審査 
・ 2016/1/3   Dakar2016スタート ペルーのリマ
・ 2016/1/10  サルタにて休息日
・ 2016/1/16  Dakar2016最終ステージ&ゴール アルゼンチンのロサリオ
 
 

LINEで送る