第1ステージ : ロサリオ – サン・ルイス
リエゾン : 629 km
SS : 180 km

今日のコース

コルドバ地方のロサリオを早朝4時20分出発。リエゾン405kmを走行後、180kmのSS. SSの初番は時折、細心の注意を要する狭いピストが現れる。レースが始まったばかりの心身ともにフレッシュな中、見えないところでいきなりジャンプするような岩場の通過では落ち着いて走りたい。精巧なハンドルさばきは800mあまり先のゴールで報いられよう。本日のタイム差は、全体の成績の中で大きなものではないが、それでもステージ優勝はひとつ数えられる。

バレダ、最初のステージを制し、スーザ、カラを脱け出る

モト部門の争いで誰がステージをとるのか、たくさんのエリートがいて推測しがたい所だが、本日第1ステージが終了し、ようやくその一遍が見えた。ホアン・バレダが最速でゴールしステージ優勝。だが、4メーカーがトップ4に並ぶ熾烈な争いを物語っている。SS2位はマルク・コマ(KTM)、3位シリル・デプレ(YAMAHA)、4位アラン・デュクロ(Sheco)。

オート部門では、Miniを制して、なんとカルロス・スーザがステージを制した。しかも2位はゲラン・シッシェリ、3位がBJ Baldwinと意外な面々。カミヨン部門ではアイラット・マルデーブが初めてのステージ優勝。

ほぼそうだろうと思われていたが、それが今確かになった。ホアン・バレダが本当に世界一早いライダーだということを。

Dakar 2014大会に出るにあたって、昨年これまでのハスクバーナからホンダに移籍した。今日のカーブだらけのスピードコースをステージ優勝コレクターのバレダは3番目のスタートの優位性を巧みに利用し、パーフェクトな走りでクリアした。トップを走るタイトル保持者シリル・デプレの巻き上げる埃の中を走るマルク・コマにじりじりと近づき、最後に二人のタイムを押さえてゴールした。これでバレダは全30ステージのうち6度目のステージ優勝。

バレダ、コマ、デプレのトリオのバトルも熾烈ながら、パウロ・ゴンサルヴェス (Honda) タイム差2’25”、Shercoのチャレコ(フランシスコ・ロペス) も3’24”と僅差だ。一方エルダー・ロドリゲス(Honda)はチームメイトのパウロに既に9分ものタイム差をつけられている。そして本日のサプライズは、アラン・デュクロ(Sherco)のSS4位だろう。22番目にスタートし、トップとの差わずか1’56”でゴールしている。このフランス人ライダーは昨年以来「マシーンの改良が非常に良くて、首位を目指して進むめる可能性を確信している。」と豪語しており、彼の自慢がいささか空自慢でなかったことを証明しているようだ。

クワッド部門で最速タイムをたたき出したのはイグナシオ・カザレ(Yamaha)。昨年の総合準優勝者、これで2度目のステージ優勝だ。しかし、トップとのマルコス・パトロネッリ(Yamaha)とはわずか6”差。

オート部門では、ずらりと11台も並ぶMiniに威圧され、アウトサイダーはいささか優勝への希望が萎えてしまいそうだ。しかしなんとステージを制したのは、アウトサイダーの一人ポルトガル人、カルロス・スーザだった。ステファン・ペテランセル、ナセル・アルアティヤ、ナニ・ローマ、カルロス・サインツら強豪をおさえてのステージ優勝。彼は2001年以来、ダカール・ラリー連続参戦9回を総合7位以内で終わっている。今日の6度目のステージ優勝は中国のHaval車で。スーザは2007年のポルトガルのポルティマンでの第1SSでも、最初のステージ優勝を手にしている。

この思いもよらぬ反旗翻しは、スーザには心地よいものだったが、一方地元のオーランド・テラノヴァ(Mini)にはむしろ苦々しい結果ではなかろうか。コルドバを知り抜いているにもかかわらず、わずか11”の差でステージ優勝を逃してしまったのだから。ゴール手前でパンクでストップを余儀なくされたステファン・ペテランセルはオーランド・テラノヴァ、ナセル・アルアティヤ(3位、47”差)、ナニ・ローマ(4位、1’15”差)、さらにはカルロス・サインツ(5位4’03”差)らに譲ることになる。

しかし、トップ10に6台入ったX-Raidはまだまま余裕。何より心配なのは、ステアリングのトラブルで16分ほど遅れたジニエリ・ド・ヴィリエだ。一方、ロビー・ゴードンはスタートに間に合わず30分ほど遅れてのスタート、SS中もストップするトラブルに見舞われた。チーム・エリック・ビグルーのゲラン・シッシェリ(Mitsubishi)とBJ ボルドウィンの2台のバギーは、ゴール手前20km地点で燃料漏れのトラブルでストップ、ついていない初日となった。

カミヨン部門も、180kmのSSのゴールでわずかなタイム差で、思わぬ番狂わせがあった。Kamazのマルデーブが初のステージ優勝を手にする一方、タイトル保持者のエドワルド・ニコラエフは4分差で5位のゴールと控えめな初日だった。アレス・ロプライス、ジェラルド・デ・ローイ、ヴァン・ヴィリエらがトップ4に4分の間にひしめく。


US – Stage 1 – Car/Bike – Stage Summary… 投稿者 Dakar

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