Category : 2013 Live

1月12日 (土)  第8ステージ   サルタ → トゥクマン
モト&クワッド: リエゾン: 19 ㎞ SS:492㎞ リエゾン:228km
オート    : リエゾン:152 ㎞ SS:470㎞ リエゾンン:228km
カミヨン   : リエゾン:152 ㎞ SS:155㎞ リエゾン:242km

 

Moto

005-ホアン・バレダ
またSS優勝できたのでとてもうれしい

良い走りができた。この間ケガした後、少しずつ手の痛みが和らいできて、ハンドルをしっかり握れるようになった。今日はナビゲーション・ミスしてUターンしてきたトップ集団に、スタートしてすぐ追い付いた。それから力の限りアタックした。最後の数十kmで、今度は私が小さなナビゲーション・ミスした。それで、ダヴィッド・キャストゥに追い越されてしまった。しかしそれでも、良いナビゲーションをして、またSS優勝できたのでとてもうれしい。

010-ダヴィッド・キャストゥ
休息日前にリーダーでいられるなんて、すばらしい

ナビゲーションで大成功だった。アタックしながら、カップをキープしながら、ナビゲーションしながら、トップを走るのは難しいので、非常に満足している。みんなが四方八方に走り回る中、冷静にトップをキープした。しっかり集中して、ここゴール・ラインをトップで通過した。休息日前にリーダーでいられるなんて、すばらしいことだ。

001-シリル・デプレ
俺はそのすごく良い日を待っている。

ともかく、悪い日は過ぎた。昨日、ハイ・スピードコースのSSでギアの5速が入らないとわかった時まずいと思った。タイムを失った。しかし、昨夜マラソン・ステージのビバークでマレク・ダブロウスキーがエンジンを譲ってくれたので、運が良かった。だから今日はノーマルなレースができたし、ひとつすごくいい仕事もできた。他の轍が全部左に行っていたので、リオに入る右のコースを取るかどうするか迷った。そして、結局みんなの轍を追おうかなって思った時、彼らが戻ってきて、どっちに行こうか右往左往していた。こういう時は、俺は自分のロード・ブックと周りの景色しか見ないんだ。何人かはまっすぐ走って行ったが、俺はUターンして500mほどで正しいコースに入れた。こんなもんだ。良い日もあれば、あまり良くない日もあるし、すごく良い日もある。俺はそのすごく良い日を待っている。

009-オリヴィエ・パン
番大きくタイムを失ったのが僕だ

ものすごく難しい日だった。何が難しかったって、それはミスコースしたことだ。ミスコースしないよう注意しなければと思っていた、その時にミスした。すべて順調だと思っていた矢先のことだった。チャレコが少し早めに谷の方に降りて行った、と思ったらすぐに戻ってきた。だから、僕たちのコースは正しいんだと思った。その後、少し右へ曲がるべきだったんだが、雨でそれが難しかった。こんなものさ。一番大きくタイムを失ったのが僕だ。もちろん、まだすべてが終わったわけではないのはわかっている。しかし、来週も、もっともっとサプライズがあるかもしれない。目標はケガをしないでサンチアゴに着くことだ。まだ、ずっと先のことだけど・・・。

Quad

277-サレル・ファン・ビヨン
良いバトルをした

非常にナビゲーションの難しいSSだった。SS初番は砂路面で難しかったが、マルコス・パトロネッリと良いバトルをした。その後に彼が小さなナビゲーション・ミスした。その後は、ゴールまでアタックして走った。どれくらいタイムを挽回できたかわからないが、総合タイムでトップとかなり差がある。でも初参加のダカール・ラリーなので、あまりタイムにこだわらない。アタックできる時にできるだけの事をして楽しむんだ。

250- マルコス・パトロネッリ
ゴールできたので嬉しい

本当にハードで長い日だった今日、クワッドがぶつかった。SSは岩、砂利、リオ(涸川)があって危ないし、難しかった。その後、転倒した。でもゴールできたので嬉しい。クワッドも動いているし、Yamahaとチームに感謝している。

Auto

309-ゲラン・シッシェリ
アタックするから、しっかりシートベルトを締めろ

もう何回かステージ優勝を取り逃がしていたし、今日は2番目のスタートだったので本気でアタックした。今朝、ジャンピエール(ガルサン)に言ったんだ。「アタックするから、しっかりシートベルトを締めろってね。」そして、その通りになった。素晴らしい。ステファン・ペテランセルを追い越してトップを走った時、本当に罠が多かったので、
ジャンピエールはスーパーな仕事をしてくれた。しかしペテランセルはすぐに正しいコースを見つけた。
ともかく嬉しい!

302-ステファン・ペテランセル
大きなミスをしてしまったが、どうなるか・・・

SS初番で大きなミスをしてしまった。モトの轍を追えって主張したんだが、それが間違った方向に行っていた。ジャンポールはリオ(涸川)を抜け出る道を探せって言うんだ。その先2.5kmも行ってからUターンした。だから5kmも余計に走って9分もタイム・ロスしてし、リオを出た時、オーランド・テラノヴァが走っていた。そこが正しいコースだった。ナセル・アルアティヤもきっと挽回したに違いないと思った。しかしこれがレースだ。
我々がリオを通過した時、既に涸川の中に水が一杯で、CP2以降がキャンセルになるようだった。それは私にとって悪いニュースじゃなかった。我々のナビゲーション・ミスがそれで解消され、先ほどのタイム・ロスを失わなくてすむかもしれないから。どんなリザルトになるのか・・・。
 
 
313-オーランド・テラノヴァ
天気が一層状況を困難にした

悪い日ではなかったが、SSは非常に難しかった。天気が一層状況を困難にした。レースをしている上に、水とも戦わなければならなかった。我々はうまくコースを見つけ出すことができた。パンクする寸前だったが、ラッキーだった。マイナスだったのは、ステファン・ペテランセルがタイムをロスしたことだ。他の競技者も雨でタイム・ロスして、チームが良いポジションにいられると良いんだが。
 
 
315-ロビー・ゴードン
良い一日だった

初番で私のせいでパンクしたにもかかわらず、SSの間中、トップを走れたので、我々にとって良い一日だった。少しタイム・ロスしたかもしれないが、全体的にいい出来だった。
 
 
300-ナセル・アルアティヤ
水の高さが3mもあった

思いっきりアタックし、すべてうまくいった。リオに着いた時、水の高さが3mもあって通れなかった。それで主催者を呼んで、CP2以降がキャンセルになった。
 
 
301-ジニエリ・ド・ヴィリエ
深くて通れなかった

今日のはチャレンジングなSSだったね。我々は水の中でスタックしなかった。ただ1.5mもの深さだったので通れなかった。鉄砲水が押し寄せてきた。


YOUTUBE:http://youtu.be/i9i_NWUNd4I

1月11日 第7ステージ : カラマ→サルタ

フランス人ライダー、No.106、トーマス・ブルガン(Thomas Bourgin)が今朝リエゾンを走行中、事故に遭った。
この悲惨な出来事は今朝8時23分、リエゾンのkm237、チリのコルディエール峠の登りの途中で起こった。若い25歳のライダーは反対側から来た現地ポリスの車と衝突した。事故の詳細については調査中。
メディカル・チームが駆けつけた時には既に亡くなっており、即死したとみられる。
トーマス・ブルガンは今大会初出場で、総合順位68位にいた。2009年からダカール・ラリー参加を目指してモロッコ・ラリーなどに参加、2011年アフリカ・レースでは総合4位、チュニジア・ラリーでは11位になったりしていた。
ダカール・ラリー主催者は心より冥福を祈ると共に、家族・友人に謹んでお悔やみを申し上げる。
先の1月9日にもペルーで3台の事故があったばかり。

1月9日第5ステージ : アレキパ→アリカサルタ

本日ペルーの、チリ国境10km手前で、21時30分に3台の事故があった。
事故に遭ったのは3人を乗せたアシスタント・カーと2台の現地のタクシーで、1台のタクシーには6人、2台目には4人乗っていた。
タクシーの1台がアシスタント・カーに正面衝突、2台目のタクシーは衝突を避けようとして転倒、数回回転した。残念ながら1台目のタクシーはドライバーを含む2名が亡くなった。ペルー人4人とアシスタント・カーの3名はケガを負い、ペルーのタクナ(Tacna)の病院で手当てを受けている。
ペルー当局から緊急体制が敷かれ、現地の救急車3台、地元警察のパトカーや消防車が動員された。主催者側も2台のメディカル・カーとセキュリティ・カー2台が対応にあたった。またアントノフ飛行機が地元警察から配され、リマの病院にけが人が緊急輸送された。
事故の原因については調査中。

1月11日 (金)  第7ステージ   カマラ → サルタ
モト&クワッド : リエゾン:418 ㎞ SS:218㎞ リエゾン:167km
オート&カミヨン: リエゾン:417 ㎞ SS:218㎞ リエゾン:116km

カラマ→サルタ 頂上に向かう

今日は一旦チリを離れ、アルゼンチンに入った。モト&クワッドとオート&カミヨンのビバークが別々になる。早朝、チリのカラマ海岸から出発した一行はリエゾンで、アンデス山脈のコルディエール峠を上り、4,975mの山頂を通過して、アルゼンチン側へ。その後高度3,400mから4,462mの高地の中のSSとなり、全競技者が同じコースを走った。堅い路面の218kmのハイ・スピードコースだった。SSの後再びリエゾン、モト&クワッドとオート&カミヨンは二つに分かれ、モト&クワッドはサポート隊のいない場所でのビバークでマラソン・ステージとなる。

キャッセリ初優勝、ステファン・ペテランセル総合順位上昇

ダカール・ラリー第7ステージ、トーマス・ブルガン(Thomas Bourgin)の喪に服する中(特別コミュニケ参照)、競技は続けられ、モト部門はアメリカ人クルト・キャッセリがステージ優勝した。シリル・デプレは後退、オリヴィエ・パンは総合トップをキープ。オート部門では、ステファン・ペテランセルがわずかにナセル・アルアティヤをかわし、通算61回目のステージ優勝を手にした。

オフロードのエキスパートという評判でダカール・ラリーにやってきたアメリカ人、クルト・キャッセリ。今日の高度3,300mのアンデス山の中のSSで、初めてステージ優勝をとった。先のアメリカBaja1000で2位の成績を残し、サーキットで走り馴れているキャッセリは、今日の非常にハイ・スピード・コースのSSは最も得意とするところ。マルク・コマのバイクをリマで託されたKTMライダーは、218kmのSSのゴールに117km/hで入った。初参加でステージ優勝したのは2006年のルーベン・ファリアが地元ポルトガルで取った時以来のことになる。

キャッセリはSSタイムで、オリヴィエ・パンとフランシスコ・ロペスに1’23”のアドバンテージ。チャレコことフランシスコ・ロペスは総合順位が上昇し、総合2位で、トップのオリヴィエ・パンと6’06”のタイム差。昨日までフランス人100%で占められていた1,2,3はこれで崩れた。ダヴィッド・キャストゥは総合3位をキープ、シリル・デプレは総合5位に後退した。ギアのトラブルに見舞われたタイトル保持者、シリル・デプレは5に入れられないまま、今日の全行程を走らなければならなかった。トップのオリヴィエ・パンと総合で14’07”の差。

クワッド部門では、昨日チリのステージで、チリ人イグナシオ・カザレがステージ優勝、祖国に華をもたらしたが、今日はマルコス・パトロネッリが再びSS優勝を、セバスチャン・パルマに譲ることになった。二人の差はわずか34”。SS3位に初参加の南アのファン・ビヨン(Van Biljon)が初のポディウム入り。総合では相変わらずマルコス・パトロネッリがトップをキープ、2位のイグナシオ・カザレに1h14’の差、3位ラファウ・サノクとは1h50’のタイム差がある。

オート部門、ターボを装着した競技者が高度で著しくパワーダウンするので、山岳部の今日のSSで順位の交代がどうなるか予想できないところだったが、そのハンディキャップをものともせず、Miniのステファン・ペテランセルがSSゴールでトップ・タイムをたたき出した。ステファン・ペテランセルのダカール・ラリーでのステージ優勝はモト時代のものも加えると通算で61回目となる。しかし、総合タイムで1位をキープしているものの、2位のナセル・アルアティヤとわずか3’14”の差だ。

SS2位になったゲラン・シッシェリは、本日のSSの中ほど、CP2をトップ・タイムで通過、目標のステージ優勝を手にするかに見えたが、第5ステージで痛めた手がそれを阻んだか、わずか39秒の差でステファン・ペテランセルにさらわれた。彼はアレキパのステージでもナセル・アルアティヤに36秒差でステージ優勝を持って行かれた。総合では5位、同じSMGチームメイトのローナン・シャボが6位、ベルナール・エランドネーが8位につけている。

カミヨン部門ではジェラルド・デ・ローイ(Iveco)が再びステージ優勝。今大会全7ステージのうち5ステージで優勝している。今日のステージはスピードを出せる大型トラックに非常に有利だったようで、途中のCP2までトップ10が1分以内の僅差、そしてSSゴールでもトップ8台が3分少しの僅差にひしめき合った。総合順位ではトップのジェラルド・デ・ローイを追いかけるKamazのエドワルド・ニコラエフが22’差、TatraaのKolomny(チェコ)が41’25”の差。Ivecoチームメイトのハンス・スティシーは今朝スタートできなかった。

1月11日 (金)  第7ステージ   カマラ → サルタ
モト&クワッド : リエゾン:418 ㎞ SS:218㎞ リエゾン:167km
オート&カミヨン: リエゾン:417 ㎞ SS:218㎞ リエゾン:116km

Moto

029-クルト・キャッセリ
今は勉強の時

今日のSSは、ピストに沿って走るだけのコースであまり難しくなかった。オフロード以外だったら、シンプルだから僕もアタックできる。ルーベン・ファリアと一緒にシリル・デプレを手伝おうと、止まって待った。彼はギアの調子が悪かったんだ。しかし、彼は彼にかまわず行けという。今晩マラソン・ステージなので、なんとか3人で直せると良いのだが。それ以外はすべてうまくいった。ナビゲーション機器にようやく慣れてきた。僕がステージ優勝できるなんて、グレートだろう!でも、今回初参加だというのを肝に銘じて、勉強する積りで出ているというのを忘れないようにしている。走っている時も、ビバークでもとても楽しい。これからもこの調子で頑張る。

009-オリヴィエ・パン
大きなタイム差

シリル・デプレに大きなタイム差をつけるなんて、彼がメカトラブルでもなければできないから、今日は僕にとってツイていた。これもレースだ。でも、自分にも起こりうることを忘れてはいない。なので、大声でステージ優勝と騒がないつもりだ。なにより、シリルだったら、今日のタイム・ロスくらいすぐに挽回するからね。あまりリスクを負わないようにしながら、楽しみながら、今のペースで続けることに専念する。我々のインジェクションは高地でもあまりパワー落ちしないのをわかっていたので、今日はひたすら集中して走った。だからすべてうまくいった。リーダーをキープする積りだったので、今日の総合タイムもGood !

007-チャレコことフランシスコ・ロペス
最初から最後までスプリント

今日のSSは全く難しいナビゲーションもなく、ものすごくハイ・スピードなコースだった。最初から最後までスプリント。私にとってはパーフェクトな出来。明日はマラソン・ステージ2日目なので、今日のポジションは明日の為にすごく良いと思う。これからバイクの手入をしなくてはならない。でも問題は無いんだ。今日は満足だ。

015-フランス・ヴェルホーヴェン
かっ飛ばした

スタートからかっ飛ばした。Yamahaのインジェクションは、高所でもパワーダウンしないから。すぐにエスケールとシリル・デプレに追い着いた。彼らは速やかに道を譲ってくれた。風が強く埃がすごかったので、すごく紳士だ。その後ゴールまで底まで踏んで走った。

Quad

277-サレル・ファン・ビヨン(Sarel Van Bijon)-南ア
3人で熾烈な戦い

今日は僅差だった。砂埃のすごい中、ハイ・スピードコースで、マルコス・パトロネッリとイグナシオ・カザレと3人で熾烈な戦いをした。マルコスを追い越したいと思っていたのに、イグナシオもスピードを上げてきて3人で戦うことになり、砂埃のすごい中、狭いピストのところでさえ互いにトップを取り合う争いになった。また一味違った、非常に面白い日だった。

250-マルコス・パトロネッリ
大きな山場

短くてハイ・スピードなSSだった。ピストは非常に走りやすかったので、全力を尽くしてスピードを出した。Km120のSSのほぼ真ん中ごろから、ピストは狭くカーブが多くなった。そこからは少し難しかった。今日はマラソン・ステージなので、今日は大きな山場だ。

Auto

309-ゲラン・シッシェリ
クルマも絶好調

良いSSだった。オフロードのような体力を使うこともなく、穴もなく、石も無く。かなり良い路面だった。いきなり、手首の痛みがなくなって、今日は気分爽快だった。それで好調なので、自分のペースで走った。前を行く車の埃がすごくて、思うように追い越しができなかった。今日はクルマも絶好調だった。手首も痛くないし、今晩や笑顔でいられる。Coolだ。

302-ステファン・ペテランセル
後半90kmは面白かった

今日のステージはまず非常に長いリエゾン、その上4,000mの高地だ。4,800mもある所も通ったので、リエゾンのゴールで頭痛はするし、どっと疲れた。そこから218kmのSS.、最初の130kmでは我々は全速力で走ったのを認めざるを得ない。15、いや30ものカーブがあったかな、平均150 km/hで走った。その後の90kmはカーブが多く、路面に石が少しあったが、テクニカルで面白かった。そして僅かだが、ナセル・アルアティヤに差をつけた。

300-ナセル・アルアティヤ
こうなることは分かっていた

私たちのクルマ向きのコースでなかったので、非常に困難なSSだった。ステファン・ペテランセルに2分も差をつけられた。でも、こうなることは分かっていた。コースは非常にハイ・スピードで、カーブが多く非常にテクニカル。全体的に、我々のような2輪駆動には良いコースだった。だからすべてうまくいった。今日で7日目、ずーっと良いポジションにいる。

   
315-ロビー・ゴードン
総合3位になれたはずなのに

ステージ3位だったので、私たちにとって非常に良いステージだった。優勝のチャンスを完全に失うことになった第4ステージが本当に悔やまれる。そうでなければ、今日はSS3位で、トップに近づくこともできたはずだ。小さなミスは起こりうるとしても、あのミスだけは、他のクルマが転倒している度に思い出す。

Camion

500-ジェラルド・デ・ローイ
バギーにブロックされた

前を行く2台のバギーが20kmもの間、絶対に道を譲らないんだ、頭にきた。ハイ・スピードのゾーンで、彼らは私より遅いんだぜ!愚かなヤツめ。そのせいで、今日またタイムをロスしてしまった。そうでなければ、今日のSSはあまり面白くなかった。最初の130kmはパワー全開、その後はカーブだらけでSSだった。

503- アレス・ロプライス
良いタイムだったので驚いた

今日のSSはスプリント・ステージで、走りにくいオフロードを得意とするTatra向きではなかった。だから、ゴール手前でタイヤを痛めてスピードダウンしなければならなかったというのに、それでも良いタイムが出ていたので驚いた。


YOUTUBE:http://youtu.be/64qnCDuOFyU

1月10日 (木)  第6ステージ  アレキパ → アリカ
リエゾン:291 ㎞ SS:438㎞ リエゾン:40km

チャレコことフランシスコ・ロペス、地元で勝利、ナセル・アルアティヤ満面の笑顔
 
 ダカール・ラリー2013で3度目のステージ優勝、チリ人フランシスコ・ロペスはみごと祖国最初のステージを優勝旗で飾った。総合順位でも、パン、デプレ、キャストゥに続いて4位に浮上した。オート部門ではナセル・アルアティヤが通算17回目のステージ優勝、総合タイムでステファン・ペテランセルに近づいた。しかし、チームメイト、カルロス・サインツがリタイアという苦いニュースも。

 
 ダカール一行がチリに入った。昨夜競技者らはペルーとチリの国境そば、アリカでビバークし、今日初めてのチリのステージでレースを行った。そこへ国民的アイドル、チャレコ(フランシスコ・ロペス)の登場、国中が沸き立つ。アタカマ砂漠に入る前から既に、チャレコは、首都までトップを続けるかのように故郷のSSを突っ走った。まだ最終ゴールの優勝まで半分以上残っているが、さしあたって今日は名誉な結果を出した。彼はスタートする1か月前にボルドンヌ(Bordone Ferrari)の閉業により出場バイクを失なったばかり。そしてチームTamaeugalからKTMで出場している。そのチャレコが6ステージのうち半分でステージ優勝、めざましい活躍ぶりだ。通算9度のステージ優勝、そのうち5回を故郷のチリのステージで手にした。
 
 一方、すべてのCPをトップ・タイムで通過したパウロ・ゴンサルヴェス、今日のSS優勝かと思われた。しかし、終盤メカ・トラブルでトップと1時間以上遅れてゴール、これまで積み上げてきた順位がくずれた。
 
 フランシスコ・ロペスは、ファリア、デプレ、新人クルト・キャッセリと共に、KTMで1位から4位を抑えた。総合順位は1,2,3がフランス人が抬頭する。今日のステージで順位交代、タイム差も変わって総合トップのオリヴィエ・パンにシリル・デプレは2’22”と迫る。ダヴィッド・キャストゥは昨日までの総合2位から後退、4’48”で3位。総合4位に浮上したフランシスコ・ロペスとトップとの差はわずか6’06”だ。 
 
 クワッド部門でも、チリの国中の声援に元気づけられたか、昨日まで圧倒的に勝っていたマルコス・パトロネッリをさておいて、イグナシオ・カザレがSSをトップ・タイムでゴールした。昨日セバスチャン・フセイニがメカ・トラブルで後退した中、若いチリノライダー、カザレは総合2位に上り、今日のSSでもマルコス・パトロネッリとのタイムを6分縮めた。しかしそれでも、マルコス・パトロネッリとのタイム差は1h11’もある。
 
 一方オート部門でも2013大会で3度目のステージ優勝をナセル・アルアティヤが成し遂げた。438kmのSSを彼のバギーはトップ・タイムでゴール、なんとステファン・ペテランセルに8分ものタイム差をつけた。そして、総合ではペテランセルに1’18’の差とにじり寄った。Miniの他の競技者の遅れを見ると、この僅差は非常にデリケートで、ほんのわずかなことで順位がひっくり返る可能性は大いにある。
 
 今日はナニ・ローマがkm71のデューンの中でスタックし、30分以上もタイム・ロスした。ジニエリ・ド・ヴィリエも同様、スタックで10数分タイム・ロス。何よりも、今大会の半分のステージで優勝したナセル・アルアティヤの喜びと裏腹に、チームの2台のうちの1台、カルロス・サインツがkm179でエンジンが壊れた。サインツは昨年欠場、第1SSでステージ優勝してアリーナを沸かせえ、ダカール・ラリーのドライブ感覚を取り戻しつつ会った時に、レースを去ることになった。来年以降、再び出場できるのかが危ぶまれる。
 
 カミヨン部門、ジェラルド・デ・ローイもナセル・アルアティヤとある意味、同じような一日。今大会4度目のステージ優勝を取ったものの、ライバルKamazが総合で2,3位とポディウム常連になりつつある。総合タイムでジェラルド・デ・ローイと2位のエドワルド・ニコラエフは18’40”差、3位のアイラット・マルデーブは30’32”の差。そして、この第6ステージで、チームメイトで昨日ステージ優勝したハンス・スティシーが、フロントから転倒し、大きくタイム・ロスした。カミヨンを立て直し、再びレースを続けたが今日のSSでトップと3時間以上も遅れてのゴール、総合で4時間以上も引き離され、ポディウムへのチャンスを失った。

1月10日 (木)  第6ステージ  アレキパ → アリカ
リエゾン:291 ㎞ SS:438㎞ リエゾン:40km

Moto

011-ルーベン・ファリア
妻の誕生日なのでステージ優勝を彼女に捧げたかった

今日は今大会初めてのハード路面になるので、自分向きのコースになると解っていた。今朝13番目にスタートし、精いっぱい踏んで走ろうとしたが、他のライダーの埃で思うようにいかなかった。パウロ・ゴンサルヴェス に追い越されたほどだ。しかし、SS後半で、いいペースに乗ることができ、タイムを上げた。今日は妻の誕生日なので、何としてもステージ優勝して、彼女に捧げたかった。でも、彼女はステージ準優勝でも満足してくれると思うがね。レースの上では、2位のほうが良いんだ。シリル・デプレがSS3位なので、あまり待たなくて済むのでね。
 
007-フランシスコ・ロペス
エンジンがパワーダウンした

SSのパート1はすごくいい走りができた。しかし、パート2でエンジンがパワーダウンした。修理するのにどこが悪いかチェックしたら、キャブレーションのトラブルか高地のせいだと思われた。どこかわからないが、ビバークに着いたら見てもらう。
 
 
001- シリル・デプレ
チリに入ったので嬉しい

今朝は5番目のスタートなので、埃をくらった。しかしSSパート1最後でトップに出た。今日のSSパート1は非常にスピードコースで、WRCタイプだった。小石は多いが堅い路面で、ライディングが非常に面白かった。パート2はトップ集団が団子になって走った。全体に面白いステージだったし、チリに入ったので嬉しい。
 
 
 
009―オリヴィエ・パン
一日一日、今日のように続ける

SS最初の小さなナビゲーション・ミスで3分ほどタイム・ロスしたが、それ以外はうまくいった。ダヴィッド・キャストゥとホアン・ペドレロ・ガルシアをデューンの最後のところで追い越し、その後はコースをアタックしながらオープンして走った。しかし、かなりリスキィなコースなので危なくない程度にアタックした。それからSSパート2でシリル・デプレが埃で追い越すのに苦労しているに違いないと思った。しかし、総合トップをキープしたかったので、かまわずスピードを上げて走った。だから、キャストゥとのタイムを少し縮めることができ、デプレに大きな差をつけられることもなく、良い1日になった。今日で総合トップ3日目、良いね。でもいい気になったりしないで、一日一日、こうやって続けるつもりだ。

Quad

254-イグナシオ・ニコラス・カザレ
本当にうれしい

今日ステージ優勝できた、絶好調のマルコス・パトロネッリやセバスチャン・フセイニらの前になりたいと願っていた。今日の結果は私が彼らと同じくらい早く走れ、同じくらいうまくいけるってことを証明している。それはこれかれもアタックし続ける自信を持たせてくれる。どれくらい嬉しいか言葉で表現できない。本当にうれしい!今日のステージは長かったので、これからゆっくり休む。
 
 

Auto

302-ステファン・ペテランセル
初めてスタックした

イキケのデューンの中でスタックした。砂丘が非常にフカフカだった。そこをナニ・ローマが追い越していた。しかし、その先数kmで今度は彼が窪みに落ちてスタックしているのを見かけた。つまりそれくらい、非常に難しいデューンのゾーンだった。その後はWRCタイプの、走るのが楽しいスピードコース、さらに最後はフェシュフェッシュですごい埃だった。オート部門のトップを走っているうちに、ライダーやクワッドの競技者に追いついたので、リスクを負わないよう、おとなしく走ることにした。
 
315-ロビー・ゴードン
ちょっとしたナビゲーション・ミス

SS初番ちょっとしたナビゲーション・ミスしてしまい、5分タイム・ロスした。谷間に入る入口のところで正しいコースを見つけるのに手間取ってしまったのだ。しかしその後ではライダーの轍があって、正しい方向に走ることができた。その後は、前を行くオートのすごい埃が見えた。トップを走る以外、間違いなく(埃の中を走っていない)我々のほうが有利だ。全体的に、我々にとって良い日だった。
 
 
300-ナセル・アルアティヤ
いい仕事をした

今日はいい仕事をした。クルマ、タイヤ、クルー全てパーフェクトにいった。高地で少しパワーが落ちたが、我々はそれに対する対処法をみつけ、結構うまくいった。これからこのペースで、少しずつステファン・ペテランセルとのタイムを縮めるよう頑張る。我々向きのコースでなくても、ステファン・ペテランセルから離されないよう走る。
 
 

Camion

503- アレス・ロプライス
これからもアタックを続けるしかない

昨日あのトラブルで順位が落ちてしまったので、今日は、かなり後ろのスタートになり非常に辛かった。だから多くのカミヨンを追い越さなければならなかったが、今日のようなコースではそれが本当に困難だった。サンチネルでどくよう合図しても、なかなか”なんで俺がどかなきゃいけないんだ”と言って道を譲ってくれない。最後はうまくいったが。昨日のトラブルで総合トップでなくなってしまったので、これからもアタックを続けるしかない。


YOUTUBE:http://youtu.be/6gXWcXAsP08

1月9日 (水)  第5ステージ  アレキパ → アリカ
モト&クワッド :リエゾン:284 ㎞ SS:136㎞ リエゾン:274km
オート&カミヨン:リエゾン:284 ㎞ SS:172㎞ リエゾン:53km

Yamahaの台頭、Miniのし上がる
 
 ダヴィッド・キャストゥが本日のステージ優勝。オリヴィエ・パンは相変わらず総合トップ、Yamaha YZFの健在ぶりを再確認させることとなった。一方、ホアン・バレダ は燃料トラブルでトップ戦線から離脱。オート部門ではナニ・ローマとステファン・ペテランセルらMiniが、スタート時からトップにいたバギーと交代。ゲラン・シッシェリは手首のケガで明日スタートが危ぶまれる。

 
 数週間前からYamaha YZFの様々なバージョンのライダーが、数年かけて得られた進歩を称賛する。KTM, Husqvarana や Hondaに立ち向かう中、Yamahaは素早くその優位性を示した。特にオリヴィエ・パンは、同じチームの大先輩ダヴィッド・キャストゥをさしおいて、昨日総合トップにたった。2人のフランス人ライダーは、一度に優勝をかっさらう為に、有利なコースの状況を利用したのかもしれない。今朝、いつもより一段とスピードの出しやすいSSで、ほぼコース全部にわたってトップを引いて走りながら、ライバルとのバトルはかなり困難だったはず。ダヴィッド・キャストゥのアドバンテージに、2006年のヌアクショット、2010年のコルドバに続いて3度目のステージ優勝をもたらし、Yamahaのパワーを物語った。
 
 オリヴィエ・パンとダヴィッド・キャストゥはこうして、シリル・デプレをどうにか遠ざけた。総合トップを再度手にすることが可能なスタート順位だったはずなのに、シリル・デプレは追い着けなかった。そして何より、タイトル争いになりそうだったホアン・バレダ がkm98地点、燃料トラブルでストップ、長時間動けなかった。こうして、今のところトップをおさえているのはフランス人3人、それが6分を巡って争っている系図になる。そしてマッチはチーム通しのバトルの色を帯びてきた。Yamaha(オリヴィエ・パンとダヴィッド・キャストゥ)X KTM(シリル・デプレとそのアシスト、ルーベン・ファリア) X Husqvarana(ジョルディ・ビジャドムスとアレヒャンドロ・ボットゥリ)。
 
 クワッド部門では、最初のステージからYamahaがトップを凌駕する。この機種を選んだ2010年大会優勝者、マルコス・パトロネッリは、第2ステージ以降連続して優勝を重ねている。昨日までのライバル、アラブ首長国のセバスチャン・フセイニはメカ・トラブルで大きく後退した。そして今日はチリのイグナシオ・カザレが、マルコスを追いかける位置に上がってきた。しかし1h18’もの差がある。
 
 オート部門では、ここ数日の傾向と少し変わった向きに。バギーがトップ争いから降り、ステファン・ペテランセルが土俵に上がってきた。本日のカーブの多い比較的短い172kmSSで、ステファン・ペテランセルのチームメイト、ナニ・ローマがスクラッチでベストタイム、ステージ優勝をとった。彼はオート部門で6度目のステージ優勝。ローマの次は、302のステファン・ペテランセル、わずか1’23”.の差。
 
 一方、Hummerのロビー・ゴードンも本日のポディウムに上ったが、Toyota Hiluxのジニエリ・ド・ヴィリエも1’51”、Miniの3台目レオニド・ノヴィツキーもトップ5に入った。本日コースをオープンしたナセル・アルアティヤは、ローマより6分遅れでSSゴール、かろうじて総合2位をキープした。ゲラン・シッシェリは、昨日あやうくステージ優勝近くまできていたが、今日のSSでバギーのパワーステアリングが壊れ、ケガした手首での運転は困難とみられる。一昨年同様、アリカで彼のダカール・ラリーは終わるのか?
 
 カミヨン部門では昨日総合トップに着いたアレス・ロプライス、短いリーダーとなってしまった。ゴール手前20km地点でスタック、リーダーの座をジェラルド・デ・ローイに明け渡すこととなった。しかし、ジェラルド・デ・ローイのリーダーの座も安泰ではない、続くエドワルド・ニコラエフ(Kamaz)と本日SS2位のハンス・スティシーがわずか5’33”の差にいる。