全車:リエゾン(移動区間) 350km +SS(競技区間) 314km=合計664km

ロエブとバレダ、見事なパフォーマンス

本日の第3ステージ、スピード競技者に有利なコースと予告されたステージで、まさにその通りになった。セバスチャン・ロエブはプジョーのハンドルを握って見事なデモンストレーションを繰り広げた。モト部門のバレダも同様、HONDAで素晴らしいパフォーマンス。バレダがこれで通算14回目のステージ優勝、総合でトップになった。オート部門でもロエブが総合トップ。

本日のコースは重なる豪雨の影響で、SSが途中縮小され、オート&カミヨンはCP3までの190kmとなった。一方、モト部門は雨や泥に覆われた前半部分がキャンセルになり、CP1(km112,91)からのスタートし201kmのコース。
そして、最初のモトがスタートした8時5分以降も、雷が鳴り響き、時々雨が降る一日となった。

昨夜、レース終了後、スピード違反により全体で74台の競技車がペナルティを課されることになった。ルーベン・ファリア、ソヴィツコなどが1分のペナルティを科され、総合順位の移動があった。

オート部門: ロエブはWRC時代、SSでほかの競技者を“追い払う“仕事をしていた。そして、今日のラリーのSSでもその責任を全うした。多くの競技者を後ろに従え、コースをオープンしながら走るこの「コースのオープン役」はミスが許されない。WRC9度のチャンピョン、ロエブはそのステージをミス無しで走り切った。まだラリーのナビゲーションスキルは2流、しかし全部のチェックポイントをトップで通過した。最終ゴールはまだまだ先だが、少なくとも38回大会で、彼の名を記したことには間違いない。

プジョーは損失を最大限小さくすることに成功し、ライバルに5分以上のタイム差をつけた。ジニエリ・ド・ヴィリエ(TOYOTA)は 5’03”, ステファン・ペテランセル(Peugeot) は 5’15”、ミッコ・ヒルボネン (Mini) は 5’52”。ナセル・アルアティヤ (Mini)は 6’30、シリル・デプレやカルロス・サインツなどプジョーの他の車は10分以上の差。

モト部門: レースは同じように続いているが、残念ながら昨日と同じようなわけにはいかない。トビー・プライスは昨日の活躍を今日再び繰り返すことはできなかった。コースをオープンしながら、常にHONDAのペースを維持しうることができなかったのは確かなようだ。最初のCPで彼はトップ集団からはじき出され、5分以上ものタイム差で10番目の通過となっていた。
SS優勝は地元アルゼンチンのケヴィン・ベナビデス、2位がパウロ・ゴンサルヴェスとHONDAの活躍が光った。今朝2番スタートのルーベン・ファリア(ハスクバーナ)も同様苦しんだ一人、トップと6分以上もの差をつけられることとなった。ファリアはトップとの総合タイムでは差4分近く、8位に後退した。

チームKTMのアントニオ・メオ(5度のエンデューロ世界チャンピョン)が幸いにも素晴らしいパフォーマンスを見せ、暫定タイムでバレダの次につけ、総合タイムでは13位に上昇した。総合タイムでトップはSS4位でゴールしたステファン・ソヴィツコ(KTM)、総合2位はケヴィン・ベナビデス(HONDA)が34秒差で続く。第2ステージで泥に覆われたコースを避けてう回し、僅かにタイムを失ったホアン・バレダ(HONDA) がいつもの快心の走りを見せ、総合3位に上昇してきた。

クワッド部門:トップ2名イグナシオ・カザレとブライアン・バラガナットのライダーのバトルが際立った1日。2番手でスタートしたブライアンが激しく追い上げ、ステージ優勝を果たしたが、イグナシオとの差は3’56”。イグナシオはかろうじて総合1位の座をキープしたが、バラグァナットとの差はわずか4秒しかない。総合3位につけたのは、ブラジル人マルチェロ・メデイロス、トップとの差は6’58”あまり。

カミヨン部門:チェコのマルチン・コロミー(タトラ)が昨日優勝したハンス・スティシー(マン)を抑えてSSトップについた。スティシーは総合トップをキープ、しかし総合2位のチームメイト、ピヨートル・ベラシウスとの差はわずか22秒。総合3位は地元アルゼンチンのフェデリコ・ヴィジャグラ(イベコ)、SS3位になって上昇した。

 

ビデオ映像:http://www.dakar.com/dakar/2016/us/stage-400/videos-galery.html

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