2015/1/16  第12ステージ :テルマス・デ・リオ・オンド- ロサリオ
全競技者 ;リエゾン:284km  スペシャルステージ:298km  リエゾン: 478km

今日のコース

モトGPやWTCCのワールドチャンピョンシリーズ、アルゼンチンレースの会場となる、テルマス・デ・リオ・オンドのサーキット傍のビバークで一夜を過ごした一行は、アルゼンチンを斜めに縦断する超ロングコースの1日が始まる。最終ゴールまであと2日となり、いっそうハイテンションで競技者が挑んでくるので、アグレッシブなドライバーの逆転劇もありそうだ。狭いコースに覆いかぶさる木々に要注意。

初ステージ優勝を手にしたプライス、自分へのご褒美のテラノヴァ

ブエノス・アイレスのスタート以来、常に上位にいた敏速のライダー、トビ―・プライスはダカール・ラリー初参加にして日々経験をかてに力をつけているようだ。ここロザリオで初ステージ優勝、総合3位、オーストラリアのルーキーは2015年大会のサプライズのひとつになりそうだ。オーランド・テラノヴァはオート部門での総合順位をどうすることもできないのは承知、それでも今日は大会4度目のステージ優勝を果たした。

最終ゴールまであと2日となった今日、プライスが初のダカール・ラリーで最初の勝利をおさめるにはあまり時間がなかった。ルーキーのステージ優勝はマチアス・ウォークナーが早々手にしていた。彼はだから、なんとしてもそのステージ優勝をもぎとりたかった。彼は1日前の今日のステージで、最初から最後までアタックをかけた。この12日間力を緩めるどころか、総合3位の腕前を今日のSSで十分に示した。この新参者を最も近くで見守る総合1位のマルク・コマから総合タイムの差は25分しかない。

ホアン・バレダ はトップと1’55”の差でSS2位、今日もHondaのチカラを見せつけた。コースをオープンする役を絶妙の手腕で果たした。パウロ・ゴンサルヴェス はその隣にぴったりついて、同じくハイ・レベルのライディングで走りSS3位につけた。しかしマルク・コマを脅かすには及ばず、総合で余裕の差をつけられている。

コマはトップと6’25”の差でSS6位でゴール、ダカール・ラリー5度目の総合優勝に向けて無理をしないで走る。そして2週目になって元気になってきたスロヴァキア勢、イワン・ジェイクスとステファン・ソヴィツコがSS4,5位でゴール。総合3位の座を争っていたパブロ・キンタニーヤはトップから10分あまり遅れてSS10位、総合でもプライスとさらに差が開いた。

クワッド部門、昨日のステージ優勝者クリストフ・デクレールが連続優勝を果たした、今大会2度目のステージ優勝。ロザリオまでの追い越しの難しいコースで、デクレールはぶっちりぎりで飛ばし、ネルソン・サナブリアに7分以上もの差をつけてゴールした。総合1位のラファウ・サノクは無理をせずトップと10分あまりの差でSS4位、初のダカール・ラリー総合優勝に向かって黙々と駒を進める。

オート部門、ナセル・アルアティヤに総合タイムで7時間ものの差をつけられているオーランド・テラノヴァは、既に大会総合優勝は望めないと終止符が打たれてしまっていた。にもかかわらず、最後の4日間ではSS2位が3回、そして、今日大会4度目のステージ優勝と努力の手を緩めない。今日の最終日前のコースで少しでも差をつけようと、終日アタックした。総合3位にいながら72kmでメカ・トラブルでストップ、6時間21分ものタイムを失った第4ステージの惨事が悔やまれる。

ウラジミール・ワシリエフはトップと30秒あまりの差でSS4位、総合順位も5つ上昇し満足の1日。ワシリエフは第5ステージで初のSS優勝を果たしている。そして、エミリアノ・スパタロがルノー Dusterでトップと1’29”の差でSS3位、今大会最良のステージとなった。

SS4位にはナセル・アルアティヤ、1’37”差。総合優勝まであと393 kmだ。そして、総合2位にジニエリ・ド・ヴィリエ、3位クシシュトフ・ホロウィッツがポディウムを目指して続く。

カミヨン部門ではハンス・スティシー(IVECO)がトップでスタートし、最後まで追い越されることなく走り抜き、連続ステージ優勝を果たした。スティシーは、同国のマルセル・ファンフリート(MAN)とジェラルド・デ・ローイ(IVECO)らから激しく追い上げられたが、あまり追い越すチャンスのないコース、それぞれ18秒、28秒差でのゴールだった。タイトル保持者、アイラット・マルデーブ(KAMAZ)はおとなしく5位でゴール、総合タイムで次位のエドワルド・ニコラエフに12’43の差で首位を守る。

映像 ⇒ http://www.dailymotion.com/video/145945637
 
 
 

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