2015/1/13  第9ステージ :イキケ- カマラ
全競技車   :リエゾン:51km  スペシャルステージ:450km  リエゾン:37km

本日のコース

今日のステージはアタカマ砂漠を離れ、50kmにわたる海岸の砂丘からSSが始まる。今大会2度目の全競技者同一コース。その後は、狭くカーブの多い、その上穴やこぶだらけの岩山の中のリスキィなピストで、クルマがダメージを受けやすい。ゴールは再び標高3000m地点になる。

堂々のロドリゲス、失意から救われたローマの優勝

昨日のイキケに向かう波乱の1日で3時間もタイムを失ったエルダー・ロドリゲスが、トップ・ライダーの意地を示し、ここカラマで素晴らしい一撃の勝利を手にした。SS2位のパウロ・ゴンサルヴェス は、コマにプレッシャーを与え続ける。

オート部門では、連続優勝を目指すMINIの車が、今大会第1ステージで不具合に陥った。夢は断念されてしまったナニ・ローマだが、今日そのステージ優勝を果たし微笑みが戻った。

総合タイムで大きく引き離されたエルダー・ロドリゲスには失うものは何もない。HRCのライダーは、450kmのSSを果敢にアタックしてカラマのゴールをトップ・タイムで通過、ライバルたちに大穴を開けさせた。自分のテーマをしっかり見極め、チームメイトのパウロ・ゴンサルヴェス に4分のタイム差をつけ、今大会2度目のステージ優勝を手にした。ゴンサルヴェスは、総合タイムでトップに立つマルク・コマに3’43”のタイムを縮めた。 9ステージを終えた今日、コマの総合優勝の座を脅かす唯一のライダーとなった。

マルク・コマが本日のSS3位、トップと7分あまりの差でゴール一方、今朝最初にスタートした地元チリのパブロ・キンタニーヤは23分あまり遅れてSS7位。一方、前半の週で総合1位をキープし続けたホアン・バレダ はトップと 19’47”差でSS4位でゴールした。しかし夜になってペナルティ調整後、15分のペナルティが科されて本日のSS結果は10位となった。

総合順位を整理すると、1位マルク・コマ、2位パウロ・ゴンサルヴェス 5’28” 、3位パブロ・キンタニーヤ26’52”、4位トビ―・プライス31’31”。 8位に女性ライダーライア・サンスがつける。

クワッド部門、昨年大会で初参加にして総合5位だった、ヴィクトール・ガレゴスがようやく初めてのステージ優勝を手にした。ブエノス・アイレスのスタート以来調子が上がらなかっただけに、やっと思い通りの走りができ目標を達成することができた。地元の地の利を生かし、次位のラファウ・サノクに15分以上の差をつけての勝利だった。

SS3位はウルグアイのセルヒオ・ラフエンテ、4位は総合トップにいたイグナシオ・カザレ。今日のSSでポーランド人サノクはカザレに10分あまり縮め、総合トップの座を奪回した。総合3位はウルグアイのセルヒオ・ラフエンテで52分以上の差があり、残り4日となったところ、サノクvsカザレの一騎打ちとなりそうだ。

オート部門、最初のステージでいきなりSS135位。それが、ここカマラの第9ステージでSS優勝。天文学的な上昇ぶりだが、MINIのパイロット、ナニ・ローマは最初の日の総合優勝の夢をそがれたにもかかわらず、このステージで優勝候補パイロットの意地を見せモラル・アップしてアタックした。結果、次位のナセル・アルアティヤに6’27”もの差でゴールした。しかし、カタール人アルアティヤは、総合では余裕でトップをキープする。

総合2位のジニエリ・ド・ヴィリエは15分ものタイムを失い、その差24分あまりとなってしまった。SSで大きなナビゲーション・ミスでトップとの差21’58, SS3位にロシアのウラジミール・ワシリエフが入り込んできた。後者は総合8位に浮上。

総合3位はヤジード・アラルヒ、トップと27分あまり遅れのゴールだったが200kmをブレーキ無しで走った後の成績だ。昨日まで上位にいたベルンハルト・テンブリンケ(TOYOTA Hilux)が数時間遅れて大きく後退した一方、モト部門からオート部門に移籍したばかりのシリル・デプレはSS10位と今大会最良の成績。モトでのナビゲーション・センスが生かされたか。

カミヨン部門は第1走者エドワルド・ニコラエフ(Kamaz)がSS前半を凌駕していた。しかし、チームメイトのアイラット・マルデーブが最後追い上げ、1’29差でSSを制した。マルデーブは総合で1位をキープ、後を追うニコラエフに14分あまりの差。総合3位は同じくKamazのカルギノフ、MANのアレス・ロプライスは1時間18分もの差で総合4位。

映像 ⇒ http://www.dailymotion.com/video/145582673
 
 

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