2015/1/8  第5ステージ :コピアポ* - アントファガスタ
リエゾン:174km  スペシャルステージ:458km  リエゾン:65km

今日のコース :
今大会初めての全競技者が同ルートのコース。SS初盤はアンデス山麓に沿ったグラベルのスピード・コースだが、時折フェシュフェッシュで覆われた場所や、リオ(涸れ川)の底を通過するなど多くの罠が潜んでおり、常に集中が必要。

コマがトーン・アップ, ワシリエフ初優勝
ブエノス・アイレスの第1ステージ以来、熾烈な争いを続けているバレダ とコマ、2’16”差でコマが2015大会初めてのステージ優勝を果たした。一方バレダ はパニックすることもなく、総合順位でトップの座を余裕で維持する。オート部門ではワシリエフ(ロシア)が初めてのステージ優勝。

もしホアン・バレダ がマルク・コマほどの経験が無いとしたら、彼は相当利口なライダーのようだ。昨日のチレシト―コピアポのステージでKTMのコマに2分のタイムを広げたバレダ 。彼は今日は第1走者でコースをオープンして走る。しかし、彼がトップを引いたのは30kmあまり。オープン役をコマに譲り、その後ろをついて走った。バカなミスをすることもなく余裕のスピードに乗って。機知にたけた戦略、なぜならSS優勝をコマに譲ったところで、わずか2分あまり、総合タイムは余裕の10分の差があるからだ。アントファガスタのSSゴールでバレダ は大きくアドバンテージを手にしている。コマが2015大会の初のステージ優勝に酔いしれようが、この後にマラソンステージが待っていようがなんのそのだ。

シェフ2人がトップ争いを繰り広げている後方では、パブロ・キンタニーヤが新たにのし上がってきた。ダカール・ラリー参戦3度目にして(過去2度はリタイアだったが)、地元チリでSS3位という殊勲を上げた。結果、総合順位も4位に浮上した。総合3位にはしっかり3位を守るパウロ・ゴンサルヴェス がおり、10分あまりのタイム差がある。

そして、スロバキア人ステファン・ソヴィツコがミスもなくコースをクリアし、トップと 3’54”差でSS4位につけた。一方でジョルディ・ビジャドムス(KTM)、ルーベン・ファリア(KTM)らは大きなタイム・ロス。HONDAチームが2,5,6,7位、KTMが1,3,4位と押さえる中、Yamahaチームは上位からほど遠い順位。

クワッド部門は、昨日からポーランド人、ラファウ・サノクが総合トップに立っていたが、今日のSSでも次席のイグナシオ・カザレに10分あまりのタイム差をつけてステージ優勝を果たした。総合タイムではライバルに24分もの差をつけ、トップの座がますます安泰してきた。

オート部門、今朝のSSを11番目でスタートしたウラジミール・ワシリエフが無名のパイロットを脱け出て、一躍その名を知られることとなった。ダカール・ラリー参戦3度目、今年、今日の485kmのSSで気合を入れ、大きく飛躍した。SS前半で既に前を走るヤジード・アラルヒに6分もの差をつけてCPを通過、最後のSSゴールを同者に20秒差で通過した。

ロビー・ゴードンも今日は奮闘、最初の日にSS3位という輝かしい成績を取りながら翌日は50位に落ち、3日目には15位に上がり、4日目は47位、そして今日はSS3位となんとも上下が激しい。総合順位は昨日と同位置のまま39位。

総合順位ではナセル・アルアティヤがトップをキープ、続くジニエリ・ド・ヴィリエに2分あまりの差。
プジョーのステファン・ペテランセルは6位でSSをゴール、カルロス・サインツは転倒してダカール・ラリーを離脱、そしてシリル・デプレは故障で長時間ストップ、トップと1時間以上の差でSSゴールとなってしまった。MINIのクシシュトフ・ホロウィッツはトップと 8’49”差でSSをゴールし、総合でも4位につけた。

カミヨン部門、コピアポの今朝のSSを第1走者アイラット・マルデーブ(Kamaz)に続いて2分後にスタートしたエドワルド・ニコラエフ(Kamaz)、後者が昨日に続いて2度目のステージ優勝を手にした。総合順位も、チームメイトのマルデーブに代わって、ニコラエフがトップにたった。
SS1,2をKamazのロシア人が抑える一方、ベラルーシのヴィアゾヴィッチがSS3位につけた。アンドレイ・カルギノフ(Kamaz)はSSの後半部でトラブル、20分あまりタイム・ロスし、総合でも4位に後退した。
菅原父子、ジュニア照仁がSS22位、父義正SS36位、総合順位ではそれぞれ21位、33位といつもながら巨人の中の小人の驚異の成績を続けている。

映像 ⇒ VIDEOS:Stage5 http://www.dailymotion.com/video/144987675

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