第11ステージ アントファガスタ – エルサルバドル
リエゾン : 144 km SS : 605 km
 

今日のコース

 
今日の総走行距離は749km、長いだけでなく、アタカマ砂漠を越える難関が待ち受ける。ラリーレイドとしてのハイ・クォリティのコースで、ありとあらゆる試練が待ち受ける。鉱山のピストを抜けた後は、たくさんのリオ(枯れ川)越え、そしてコピアポの砂丘・・・・。最速のライダーでも予定走行時間は7時間と超長い。言い換えれば、今日のコースでは思わぬ番狂わせもありうると言うことだ。2014大会のまさに山場のステージだ。
 

コマ、絶大な君臨… MINIチーム、フリーズ…

 
この第36回大会で最も長いステージの一つで、マルク・コマは今大会3度目のステージ優勝を果たした。リーダーのチカラをまたしても示し、総合タイムでわずかながらライバルとの差を広げた。オート部門では、Miniのチーム・オーダーが下りたことが印象付けられるレースとなった。その為、ペテランセル、ローマ、アルアティヤらが争うのを止め、守りの走りの中、それを利用してオーランド・テラノヴァが今大会初めてのステージ優勝を手にした。
 
ダカール・ラリー2104の第11日目、605kmの長いSSで、再びマルク・コマの華々しい成果の日となった。今朝SSを5番目でスタートしたが、間もなく転倒、直ぐに走り出し、SS前半を全力で飛ばす。砂丘の中で、シリル・デプレに追い付き、そこからゴールまでいっしょに走る。結果、コマはトップ・タイムでゴールを通過、デプレと2’51”差だった。そして、総合3位を巡ってジョルディ・ビジャドムス(KTM)と争っていた、オリヴィエ・パン(Yamaha)が会心の走り。わずか30秒あまりだがSS3位につけ、ビジャドムスはSS4位。
 
一方、今朝トップでSSをしたホアン・バレダ 、コースをオープンしながら走るうちにkm250で転倒、ナビゲーション・システムを壊してしまう。そこで、シリル・デプレが追い付くのを待って、いっしょに走行、マルク・コマらと同時にゴールする。結果、ホアン・バレダ はトップとの差8分あまり、SS5位でゴールした。
 
*夜になって選手らのナビゲーション・システムのチェックが行われ、マルク・コマが15分のペナルティを追うことになった。これにより本日のSS優勝はシリル・デプレに変更、ホアン・バレダ もSS4位になった。総合ではマルク・コマが依然としてトップをキープ、2位のホアン・バレダ とは37’36”。総合3位のビジャドムス(KTM)は2時間近いタイム差がある。
 
オート部門 :「レースは終わり。上からゆっくり走るよう命令が下りたんだ。ナニ・ローマと40分以上開きがあったのを2分あまりまで縮めてきた。でも、もう終わりなんだ」と、今日のスタート前、ステファン・ペテランセルが打ち明けた。X-Raidチームから、トップ争いは止めるよう、ペテランセルやアルアティヤに通達されたのだ。総合1,2,3フィニッシュを狙うべく、今の順位をキープすべく、SSを守りの走りに徹するよう、チーム命令を下された。Miniチームがおとなしく走っている間、ライバルのオーランド・テラノヴァとジニエリ・ド・ヴィリエは、相変わらずアタックを続け、アルゼンチン人テラノヴァはローマに10’57”ものタイム差でSSをゴールした。今大会2度目のステージ優勝。一方、ド・ヴィリエは3度もパンクを喫しながらもSS3位、トップと12’38”の差でゴール。バトルを止めたステファン・ペテランセルとナセル・アルアティヤは14’14” 、20’57”の差で、SS4位5位でゴール。
 
総合では、ナニ・ローマがステファン・ペテランセルと5’32”の差で、トップ、3位はナセル・アルアティヤ56’01の差。総合4位はオーランド・テラノヴァ、01h3’39”, 5位はジニエリ・ド・ヴィリエ、01h15’57”。後者2名はまだ総合3位が狙えるタイムだ。
 
カミヨン部門でも大きな入れ替わりのあった一日。Kamaz向けのコースをきっちり走り、アンドレイ・カルギノフ(Kamaz)が今大会4度目、通算9度目のステージ優勝を果たした。 2位はチームメイトのエドワルド・ニコラエフ(Kamaz)、 14’18の差、3位はパンクで18分あまりストップしなければならなかったジェラルド・デ・ローイ、15’51の差。
 
総合では、レース翌日から昨日までトップにいたジェラルド・デ・ローイと代わってアンドレイ・カルギノフ(Kamaz)が浮上、2位のジェラルド・デ・ローイと、7’56 の差。あと2日間のステージをどちらが制することになるのか?
 
クワッド部門では、総合2位にいたラ・フエンタ(Yamaha)が、km272でエンジン・トラブル、リタイアを余儀なくされた。総合トップのイグナシオ・カザレ(Yamaha)はマシーンにトラブルがあるも、タイムは安泰。総合2位のラファウ・サノク(Yamaha)は3時間以上の開きがあったが、夜になってペナルティが科され、二人の差は1h04’32”となった。カザレは今日のSS優勝で、通算6回目。
 
 

US – Stage 11 – Car/Bike – Stage Summary… 投稿者 Dakar

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