1月13日 (金)  第12ステージ  アレキパ→ナスカ
モト&クワッド                 オート&カミヨン
リエゾン : 259㎞              リエゾン : 412㎞
SS : 245 ㎞                  SS : 245㎞

ナスカのミステリー
本日の3番目のスタートというアドバンテージを最大限生かし、ローマは本日のSSを制した。今大会5度目、通算21度目のステージ優勝。ローマは宿敵デプレにSSで3’57のタイム差をつけ、これにより総合順位も1’35の差で逆転した。オート部門ではゴードンが奮起、今大会2度目のステージ優勝を手にした。ペテランセルは砂丘のすり鉢の中でスタックし、20分あまりタイム・ロスを喫する。が、その後猛然と挽回の走り、ゴールでローマに2’49だけのタイムしか譲らずに済んだ。ペテランセルは総合トップを維持、2位のローマと20分のタイム差。

マルク・コーマは予想どおり、昨日の作戦が功を奏した。SSを3番目にスタート、SSの197kmの間中、死力を尽くしてアタックし、最終的にSS優勝を手にした。今大会5度目、通算21度目のステージ優勝。

一方、第1走者というハンディキャップを負ったシリル・デプレは、コーマの策略を妨害すべくあらゆる手を尽くした。あらゆるリスクを負いながらも、デプレはSS後半の砂丘郡に入る前まで、なんとか30秒以内の差で抑えていた。しかし、柔らかく、罠に陥りやすい砂丘でトップを走りながら、少しずつタイムを失っていく。そして、最後、ライバルに3’57のタイム差をつけられた。

リマまで2日を残すだけとなった本日、SS順位は、トップのマルク・コーマに続いて、SS2位、ホアン・バレダ(+2’43)、SS3位ジョーディ・ヴィラドムス(+3’10)。

マルク・コーマは総合トップに返り咲き、シリル・デプレと総合タイム1’35の差。しかし、明日はデプレが4番目のスタートだ。今度は彼の戦略に軍配があがることになるかもしれない。

そして、総合3位の座を巡っても、相変わらず激しい順位争いが続いている。総合3位にいたエルダー・ロドリゲスは本日トップとの差7’31でSS7位、ライバルのジョーディ・ヴィラドムスは3’10でSS3位。総合ではエルダー・ロドリゲスが順位が上だが、二人の間のタイム差は26’45しかない。

オート部門 : ロビー・ゴードンは本日も華麗なショーを披露し、ステファン・ペテランセルを”不安“にさせた。昨日、クルマの故障で1h50ものタイムをロスし、ポディウムのイスが遠のいた。本日はSSを22番目にスタートし、最初から最後まで猛然とアタック、ゴールで爆弾を落とした。SS優勝、通算6度目だ。SS2位のレオニド・ノヴィツキーと15’18の差、3位のジニエリ・ド・ヴィリエと22’06の差。

SSを1,2番目にスタートしたステファン・ペテランセルとホアン・ナニ・ローマは、デューンの中でスタックし、大きなタイム・ロス。Km145のすり鉢状の穴を抜け出すのに、ペテランセルは20分近くかかってしまった。その後の50kmを、”今までのラリーでこれほどアタックしたことがない“と本人が言うほど、脱兎のごとく走り抜けた。最後ゴール直前で、チーム・メイトに追い付き、トップと2’49.差でゴール。一方ローマもkm155でスタックし、ペテランセルほどではないが、抜け出るのに大きな時間を要した。

総合順位では、最終日まで2日となった今日、ペテランセルはタイム・ロスをなんとか最小限に抑え、トップをキープした。2位のローマと20’00、3位はジニエリ・ド・ヴィリエ。そして、4位はロビー・ゴードン、ド・ヴィリエとの差は37’24だ。

クワッド部門:難度の非常に高い今日のコースにもかかわらず、パトロネッリ兄弟とトーマス・マフェイはいつも通り、他のライダーと大きく離れたまま、終日同じスタンスで走り続けた。結果、兄アレヒャンドロがSS優勝、そして弟マルコスが42秒差、トーマス・マフェイが13分54秒差でゴールした。

総合タイムでは、兄アレヒャンドロと2位の弟マルコスの差は1h19’18”、3位のトーマス・マフェイとは2h23’55”の差。

カミヨン部門:カルギノフは、24時間の間に、ダカール・ラリーの2つの局面に出会った、優勝と惨敗という。昨日アレキパでステージ優勝したカルギノフは、本日のナスカへの砂のピストで、国旗を降ろすことになってしまった。一方ジェラルド・デ・ローイは今大会5度目のSS優勝、総合順位でも不動のトップ。そもそも、SSでは4台のIvecoが1,2,3,4を押さえ、しかもハンス・スティシーとミキ・ヴィアシォンは2台ともトップと32秒の差でゴールしている。

総合順位では、トップのデ・ローイ、2位はハンス・スティシー(+56’30”)、3位はアルチュール・アルダヴィシュス(+1h39’43”)と、順位は前日のまま。カルギノフの後退の恩恵にあずかった、フランス人ジョセフ・アデュア(Iveco)は総合順位5位に上がり、Iveco4台がトップ5入りする望みが出てきた。

EN – The stage summary – Stage 12 (Arequipa – Nasca) – 2012/01/13

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